波切の大念仏   ( 志摩市大王町波切 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
A.波切、船越、名田、畔名に伝わるお盆の行事で、かさに色々なものをつるし念仏を唱えながら輪になって回わるめずらしい行事です。(大王町、45、男)
B.大王町でお盆に行われる大念仏、その年に亡くなられた方々の供養をするものです。先祖を大切にして成仏させしっかり供養する、人をも大切にする行事だと思います。(阿児町、26、女)
C.近年、会場が変わって雰囲気が変わってしまったけど、昔は宝門の浜でやっていた時もあったとか…。潮のにおいと海端の日差しの暑さは、かえって昔の雰囲気に近いのかも知れません。(大王町、ー、男)
                     暑さは多少収まったが5時ごろ、供養の続く会場 2016−8−14
              (ポインターを当てて見る写真は)祭壇側から見た様子
傘ブクを手に列をなして回る
  この地方独特の盆行事である。
  夕方4時半、まだ夏の熱気の残る波切漁港の広場に、新亡の家族とその関係者が集まり、皆でこの1年に亡くなられた方を供養する。

  広場中央に盆踊りの櫓が立てられ、この周囲を20
(2016年)を超える家族が、それぞれに1つの傘ブク(2項参照)を持ち、輪をつくり、列をなしてぐるぐるまわる。

  新亡一人毎に名前が読み上げられ、鉦と太鼓が鳴らされ、列が動き出す。.今年(2016年)は57のお名前が挙がっていた。

  各傘ブクは男性が持ち、その後ろを新亡の家族の女性達が白いうちわを持って、後ろから傘もちの男性を煽ぎながら一緒にまわるのである。
 

傘ブクに下がる故人の遺品
  傘ブクは、和傘の周囲に幅40cmほどの布が垂らされもので、この布には新盆の戒名、家の屋号、新盆の俗名、没年令等が書かれた紙が張られている。

  傘ブクの内側には小さな提灯や、故人遺愛の扇子、財布、数珠、箸、小袋、などが紐で下げられている。

  この傘ぶくを持つのは、親類や知人の男性で、こうした男性が輪の中に100人ほどいて、タイミングを計って、この傘の持ち手を交替する。 

  傘ぶくの持ち手が多いほど故人の人間関係の豊かさを示すもので、家族にとってはうれしいことらしい。それを気遣ってか、この日は関係者が県外の遠くからも参加するという。
           傘ぶくの交代の申し出の様子 2016−8−14
 (ポインターを当てて見る写真は)吊るされた遺品の数々 
                        幟をぶつけ合う 「ガチャガチャ」 2016−8−14
  (ポインターを当てて見る写真は)僧侶の読経の後、祭壇でご詠歌を唱える女性たち
ガチャガチャ
  行事のはじめに、珍しいやり取りがある。「ガチャガチャ」とよばれている。

  各家族は戒名を記した紙を竿竹に付けた幟を用意しているが、これを男性が一本ずつ手にして広場に集まり、互いに竿ををぶつけ合う。幟の紙が千切れるまで叩き合う。さながら昔の戦のように。

  そのわけは、供養終わった後は、あの世で使う戒名が書かれたものを忌み、破るためにぶつけ合うのだという。

  会場の南側のテント内には祭壇が設けられ、新亡の戒名を記した灯篭が安置されている。広場での供養に並行して僧侶の祈祷、女性たちのご詠歌がすすめられていた。


には2002年の大念仏の様子を載せています。

私もオススメ

独特のリズム
幼い頃曽祖父の初盆で初めて大念仏を経験しました。
「デーンツデンツ、スッカラカッカ」のリズムは耳から離れません。
このリズムを聞くと盆が来たことを実感します。
大念仏による供養は今後も続けて行ってほしいです。

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インフォメーション  

志摩郡大王町波切漁港。8月14日夕方5時ごろから2時間ほど。

 


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